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大和蔵酒造

人の智恵と技術が支える酒づくり

機械化の様子
洗瓶から瓶詰、殺菌、ラベル貼まで機械化

東北でも屈指の近代プラントを誇る宮城県の大和蔵(たいわぐら)酒造。工程の大部分を機械化することにより、従来の1/3以下の省力化を実現。吟醸酒のような高品質の清酒を、安定した価格と品質で全国へ提供している。
大和蔵が現在の地、宮城県黒川郡大和町に移転したのは平成8年。 前身は山形県高畠町で寛政十年創業、180余年の歴史を持つ老舗の蔵に由来する。 「大和蔵酒造株式会社」の商号は移転に伴い改名されたもの。奇しくも高畠町と大和町は豊穣の地を指す理想郷“まほろばの里”と呼ばれ、地域の中心として栄えた歴史を持つ。180年を越す知識と経験、そして現代の最新技術を融合し、“美味しいものをより安く”のコンセプトのもと、大和蔵酒造では現在、大きく分け本醸造、純米酒、普通酒、吟醸造の4種類、計35種類に及ぶ美酒を造り続けている。

一麹(こうじ)、二酛(もと)、三つくり

貯酒タンク
後熟をはかるため貯蔵された貯酒タンク

まろやかなうまみとふくよかな香り。快いノド越しに思わずうなずきたくなる日本酒ならではの風味と香味…。 麹と酛(もと)から造った醪(もろみ)を熟成させ仕上げる日本酒の基本技術は、江戸時代にはすでに確立されていた。 自然の力を利用したシンプルな工程とはいえ、酒が生き物である以上、酒造りに杜氏の長年の知識と経験は欠かせない。工程の大部分が機械化された大和蔵も、もちろんその例外ではない。 “一麹(こうじ)、二酛(もと)、三つくり。” この道40年のベテランである大和蔵酒造の杜氏、佐々木氏は語る。酒造りは麹づくり。麹の出来ばえ次第で酒の質も左右される。完全管理された大和蔵でも、麹の仕込みには杜氏が泊まり込みで寝ずの番をする日々が続くという。
ここ近年、大和蔵では近代的な施設内に昔ながらの“麹室(こうじむろ)”を新設。新酒の開発はもちろん、手間ひまかけた伝統的酒造りを通じた若手の育成に余念がない。今後は船形山の伏流水と宮城の酒造好適米を使用した、新しい地酒の開発に取り組みたいと意欲的だ。文化を育成することは伝統を見直し、そこに秘められた知恵を活かし次代へ育てることに他ならない。東北25勝のひとつ、宮沢賢二の童話でも知られる七ツ森。そしてその麓に広がる肥沃な大地を抱え、豊かな自然と蔵人の心を合わせた、これからの大和蔵が育て上げる心を酔わす美酒に期待したい。

酒づくりは、人づくり
佐々木杜氏
大和蔵酒造の味を支える南部杜氏の佐々木氏

「酒づくりは人づくり。ひととおりの仕事を覚えるのに最低10年はかかります。知識や経験の積み上げはそれから。もともと杜氏は師弟関係が厳しい世界。大和蔵は最新システムの蔵ですが、機械を操る前に、自分の目や手で覚えた知識を育ててやりたい。麹室(こうじむろ)もそのための施設。酒造りは経験値に基づくとはいえ、予測が難しい仕事。失敗したら、また一年、取りかえしがつきません。しかも、一年に変えられる工程はわずか一箇所だけ。その貴重な経験が杜氏を育てます。だからこそ自分の経験から得た知識や感覚が財産です。うちでは蔵人の技術の底上げ、意識高揚のために、研修や実習、昔ながらの袋絞りなど、若手の育成にも力を入れています。今は船形山の水と宮城の米を使った新しい酒造りにかけてます。」
地酒は風土に育てられる。だからこそ、地域の食文化と良く合う。地元の食材とともに味わってこそ、地酒もその真価を発揮できる、と佐々木氏。スローフードが叫ばれて久しい昨今、今宵あたり、情熱をかけたうまい地酒と心地よい時間をじっくり味わってみてはいかがだろうか。